眼科減圧手術のお話です。

眼窩減圧手術とは

甲状腺機能亢進病（バセドウ病）で眼球周囲の眼瞼・眼窩といわれる組織に異常の起こることがあり、甲状腺眼症（眼窩症）と呼ばれます。

◆甲状腺とは

◆甲状腺眼症とは

眼球を取り巻く脂肪や筋肉の量が増えると、眼球は前に押し出されてしまいます。 患者はほとんどすべてと言ってよいほど美容上の外観のためにつらい思いをしています。 目の転位がひどく、それ以外の治療ではうまくいかないことがはっきりすれば、手術による減圧が勧められることがあります。 眼窩減圧術は、高度な視力低下やひどい眼球突出がみられるときに行う手術です。 手術は全身麻酔の上、眼窩の骨を削って肥大した筋肉や脂肪が入るスペースを作成するために行います。 

甲状腺機能亢進症が再発したときどんどん痩せ細っていき、四肢の筋肉がフニャフニャになったように上手く立てなくなりました。 何にもしてないのに動悸と息切れでとにかくだるかった その影響のせいか目がどんどん出てきました。

自分の見慣れた顔が別物になっていく様子が一番キツカッたです 最初は週１で炎症の酷い箇所（目の周囲）へのステロイ注射をやってました。 ですが担当医から直接携帯に連絡がきて 「今すぐ入院（ステロイド点滴）かリニアック（放射線治療）を受けてください。目がみえなくなってからじゃ治療の意味ないですよ」 と愛ある叱責を受け会社に相談して仕事を休みながら治療に専念しました。

目の周囲へのステロイド注射を継続しつつ通院もできるリニアック治療を始めました。 リニアックは極微量の放射線をリンパ球に当てる治療で顔を固定するために顔型のマスクを作って その翌日から治療開始しました。 時間は10分～15分くらいで終わったと思います。「え？もう終わり」て感じで楽でした。 10日間で終了し,結果は私の脂肪にはあまり効きませんでした。医師の言うように炎症が急性期な時ほど効果が あるらしく私は少し遅かったのかもしれません。 なのですぐにステロイド点滴のため入院しました。３日点滴打って３日あけてのサイクルを３回やってこちらは効果がありました。

少し不安から解放されました。そして問題の見た目、眼球突出を引込める手術の予約をしました。 とにかく早く突出した目を引込めたくて焦っていましたね。

なぜなら目を閉じれないからです。 閉じれないと睡眠が難しい・・・熟睡できない。 閉じれないと目が乾いて涙がでて鼻水もでて、枕周りはティッシュごみでいっぱいな状態。 目の表面にも傷がつきやすくなり常に目が痛くて涙が止まらない状況が続いたからです。 処方してもらった目の軟膏を塗って医療用のテープで無理やり目を閉じてその上からアイマスクをして寝てました。 本当にキツかった。目の周囲の注射も怖くて痛くて鬱になりました。

 そしてようやく待ちに待った手術の連絡がきました。

２年くらい待つよと聞いていたので１年半で順番が回ってきた時はうれしかった。

手術は３週間の入院で第１週目症状のひどい方からという事で左目から手術しました。 手術には外部から耳鼻咽喉科の医師が来て眼科の医師と共同で行うというものでした。 蓄膿症の手術と似た方法だから的な説明をされた思います。 術後は６時間動いてはいけない！唾を飲みこんじゃダメ！というなんとも厳しい条件が課せられましたが 目を引っ込めるためだと踏ん張りました。

翌日の朝から朝食をいただきましたがあまり口を開けられずポタポタ落としてしまうのでラウンジではなく病室で食べました。

ご飯はおかゆでお肉も細かく刻んであり食べやすくて本当に美味しかったです。

大部屋で知り合った方々も良い人達ばかりで話もたくさんできて楽しかったのを覚えています。

１週間後の抜綿？綿抜きはなんて伝えればいいか言葉が見つからない

鼻の奥の奥まで止血のための綿が入っていてそれを抜かれる時のけぞりそうなくらい気色が悪いというかこの痛覚はどこ箇所の感覚？って感じでしたね。

ズズズって綿が出てきて「ぎゃーそんなに入ってたのぉー」ってショックでした（笑） そしてもう片方の手術をして抜糸をして問題なかったら退院という流れで無事終了しました。

あれから５年くらいたちましたが 今はこの状態に落ち着いています。 以前より睡眠もしっかりとれるようになりました。 外出も増えましたね（笑） 真っ黒なサングラスも捨てました。

でもどうして甲状腺が目に影響してくるのか今でも謎です。

ですが甲状腺ホルモンの値を正常に近づけるよう生活を心がける事が一番だと信じて日々過ごしています。